- 特別のトレーニングを受けた専門家(アセッサー)による客観的な能力診断を行います
- 私たちは、受講者の育成を重視し、組織の生産性アップにつなげます
- 成果を出す管理職やリーダーには何が求められているのかが分かります
- 成果を出す管理職やリーダーになるために、自分に何が不足しているかが分かります
「自立(自律)性」や「自主独立性」の強化方法とは
前回のコラムで、「管理職を目指す方の能力開発は、波及効果が高い、キーとなるディメンションを中心に行うことがおすすめです。」と書かせさていただきました。
今回は、キーとなるディメンション(能力要件)である「自立(自律)性」や「自主独立性」の強化方法について、書いてみたいと思います。
弊社では、このディメンションを「他に依存することなく、自己の考えや価値基準に基づいて主体的に行動をとる能力」と定義づけています。
具体的には、以下のような行動がある場合、この能力の発揮度が高いと考えます。
- 組織の運営責任者として当事者意識を持って行動する
- 大勢に安易に迎合するのではなく、自分なりの意見を明確に示す
- 自己の方針や価値基準に基づいて自主的に行動する
- 自己の方針や価値基準に基づいて一貫した判断を行う
この能力は、資質的側面の能力要件です。
子供の頃から現在までの間のさまざまな環境から時間をかけて養われるものです。
例えば、家庭や職場、クラブ活動などの各環境中で、どう教育されてきたか。またその環境の中で自身の地位、立場、意識、行動、経験などは、どうであったかなどにより形成されてくるものと考えられます。
したがいまして、これらの能力要件は、簡単に強化することは難しいのです。
一方、通常組織の中では、新入社員時代から組織のルールや慣習に従いながら、(自分の我を出さずに)周囲と協調して行動することが求められます。
また「出る杭は打たれる」という諺がありますが、“頭角を現す人は人から憎まれたり、ねたまれたりする”、“出すぎた振る舞いをすると非難される”などと考え、行動を控えめにする人も多いと思います。
このような社会・組織環境も、日本の組織の中では、中々、自立(自律)性が強化されにくいという要因の一つになっているものと思われます。
「自立(自律)性」や「自主独立性」の強化方法とは
さて、このような環境下にある方も多いとは思いますが、私たちは「自立(自律)性」や「自主独立性」を強化するための方法として、次のようなことをおすすめしています。
『2階層上の立場をイメージして方針などを自分で考えてみる』
(例:現在係長の方 →部長の立場になって考えてみる)
「自立(自律)性」や「自主独立性」を強化するためには、誰も助けてくれない立場や環境に自分が立ってみて、物事を考えてみることが必要です。
そうする事で、視野も広がりますし、物事を深く・多面的に考えることもするようになります。また、実現可能な施策も工夫して考えようとします。
自分が部長だったら、
・このような方針や事業計画をたて、さらに業績を向上させたい
・○○のような課題に優先的に取り組みたい
・○○ような問題がボトルネックになっているので、早急に改善したい
・今までのやり方は、ムダが多いと思われるので、果敢に変えていきたい
このように、より具体的な事業計画などを自身で考えてみることです。
その立場に立って考える(イメージする)ことで、視野や目線のレベルが変ってきます。
また責任感も変ってきます。自分でやらなければ誰もやってくれないので。
そして、できれば(チャンスがあれば)、自身で考えたプランを実際に組織や上長に提案をすることも、良いと思います。そうすることで、組織や上長からもフィードバックを受けることもできます。
このように実業務の中で、「自立(自律)性」や「自主独立性」の強化をすることが一番効果的な方法です。
勿論、これ以外にも、インバスケット演習や方針設定(分析発表)演習などで、疑似体験をして強化することも可能だとは思います。
管理職になると、それまでとは状況は一変します。いきなり、判断を求められたり、重い責任をとらされたりする立場になります。
それ以前の初級管理職やリーダーの時に自律性を強化して来られた方と、そうでない方との差が、この時、歴然と出てきます。
当然、パフォーマンスにも差が出るでしょうし、部下からの信頼性にも差が出ます。
そうならないためには、初級管理職やリーダーのうちに、「自立(自律)性」や「自主独立性」を強化することが必要です。
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