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2019年06月25日
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方向性や重要課題設定のための思考プロセスとは(1)

 

人材アセスメントの際に、インバスケット演習や分析発表演習で、組織の方向性や戦略、重要課題を設定したいただくことがあります。

 

さすがに企業や組織の幹部候補の方々は、すごくお勉強をされてきますので、いろいろなフレームワークを活用して、組織の方向性や戦略、重要課題を導き出そうとします。

 

多いのが、3C分析(Customer:市場・顧客、Competitor:競合、Company:自社の3つの頭文字をとったもの)、そしてSWOT分析(外部環境のStrengths:強み、Weaknesses:弱み 内部環境のOpportunities:機会、Threats:脅威の4つの頭文字をとったもの)です。

 

フレームワークを活用することは、非常に素晴らしいことなのですが、基本的なことや、大切なことの理解が不十分なまま、取り組まれている方が多いように思います。

 

課題と問題を正確に理解する

 

まず基本的なことでありがちなのが、“課題”という言葉と、“問題”という言葉の意味が錯綜しているケースです。

 

結果として、「課題」という項目出しをしておきながら、内容に課題も、問題も入り混じっている。あるいは、課題ではなく問題を書き並べているといったケースもあります。

反対に、「問題点」という項目出しをしておきながら、課題を書いているといったケースもあります。

 

ビジネスにおいては、一般的には以下のように意味づけられています。

 

「問題」とは

会社や組織にマイナスの影響を及ぼす事実や状況や、現状と目標に差が発生しているという事実や状況のことをいいます。

 

(例)不採算取引きが多くなっている、ミスが多い、故障が頻発する、トラブルが多い、コストが高すぎる、社員のモチベーションが低い、ハラスメントが頻発している、などといった言葉になります。

 

「課題」とは

理想的な状態と現状とのギャップを埋めるための取り組みや、やるべきことをいいます。

 

(例)組織のマネジメント体制を強化する、コンプライアンス意識を醸成する、チェック体制を強化する、検品を強化する、社員とのコミュニケーション時間を確保する、などといった言葉になります。

 

 

フレームワークの活用の際に注意すること

それから、フレームワークの活用の際に、大切なことの理解が不足しているケースがあります。

 

フレームワークを活用することは、素晴らしいことだと思います。

フレームワークは、思考展開を手助けしてくれるツールであり、かつビジュアル的に分かり易いなどのメリットがあり、活用自体は良いと思います。

 

しかし、目的は、問題の本質や、方向性や戦略などを論理的に導き出すことです。

それを自分の頭で整理して考えて出さずに、ただ情報を転記して終わりにしては、あまり意味がないのです。

 

ありがちなのが、

SWOT分析をしているが、4象限のマトリックスにただ与件情報を転記しているだけで、終わっているケースです。

これではSWOT分析ではなく、SWOT整理にとどまっているといえます。

 

SWOTで整理した情報を自分で考えて、「結局どういうことが言えるのか」を導き出すことが分析ということになります。

その際には、根拠を伴っていることが必要です。また時には仮説を使う場合もあります。

 

また、SWOT分析も、3C分析も、両方のフレームワークを活用している方もいます。

気持ちは、分かりますが、2つのフレームワークを使う必要はないものと思います。

おそらく、同じような情報を抽出することになると考えられるからです。

状況に応じて、どちらかの活用をするのがよいと思います。

 

インバスケット演習や分析発表演習は、通常かなりタイトな時間で取り組んでいただきますので、2つのフレームワークを使う時間があるのなら、別のことを優先して取り組んでいただきたいと思います。

 

 

参考までに、方向性・重要課題の設定の思考プロセスを図にしたものを紹介させていただきます。

 

 

 

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